企画書の書き方を解説!説得力のある企画書を作ろう!

2018.10.17

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書き方

会社員に必要なスキルの一つである「企画書」。その書き方に悩んだことがある人は多いのではないでしょうか。せっかく書いた企画書がなかなか通らない、いつも上司から企画書のダメ出しをされてしまうなど、企画書の書き方は案外難しいものです。しかし、ポイントさえ押さえられれば、実は企画書は難しく考える必要がないのです。

 

この記事では、初めて企画書を書く人やもっと質の高い企画書を書けるようになりたいという人のために、企画書の基本的な書き方からうまく書けるようになるコツまで網羅的に解説していきます。企画書について悩んでいる人は、是非参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

 


そもそも企画書とは?


 

 

 

 

企画書とは、一般的に事業計画やイベントなどを実行に移すために、具体的な準備や計画について記載した書類のことを指します。例えば、友達と旅行に行くためには、飛行機やホテルの手配、観光のスケジュールなどの準備が必要になります。

このように、旅行という目的のために必要な準備をすることを企画といい、それについて詳しく記載した書類が企画書ということになります。

 

 

  • 企画書と提案書の違い

企画書と混同されやすい書類の一つに、「提案書」というものがあります。企画書と提案書は同じようなものだと思われがちですが、記載するべきないようは実は異なるものになります。

提案書は企画書より前段階で作られるものであり、「アイディア書」というイメージを持つと分かりやすいでしょう。先ほどの旅行の例に例えると、「旅行をしましょう!」というのが提案、「旅行のための準備」が企画という考え方になります。

 

 

  • 企画書の種類

企画書は一般的に、「事業計画書」「営業企画書」「マーケティング企画書」の大きく3つの種類に分けられます。それぞれについて詳しく解説していきます。

 

【事業計画書】

事業計画書とは、新事業を立ち上げる際に出資者に向けてプレゼンテーションするための書類です。

出資者に限らず、その事業に参画してもらいたい人材に向けても事業計画書が使われることがあります。事業計画書は、その新事業がどれだけの利益を生み出すことができ、どんな魅力やメリットがあるのかを相手に伝えられなければなりません。そのためには、マーケティングやオペレーションなどの戦略について細部まで企画を練り、競合他社との差別化を図る必要があります。

 

【営業企画書】

営業企画書とは、営業担当がクライアント先を訪問する際に必要となる書類です。

営業企画書は、相手に営業をするための重要な資料となります。また、どのタイミングで使用する企画書なのかによっても必要になる内容が異なります。

クライアントに対して自社のサービスや製品がどのようなメリットをもたらすのか、それらを競合他社との比較などを交えた情報を提供する必要があります。

 

【マーケティング企画書】

 マーケティング企画書とは、ある商品やサービス販売にまつわる、新規戦略の立案や既存戦略の改善に関わる書類です。

その商品やサービスがどの市場に注目したものなのか、ターゲットはどこなのか、価格はいくらなのか、プロモーション方法はどうするかなどの情報が必要となります。さらに、それらに対してどのような価値があるのかを競合他社と差別化する必要があります。

 

 


企画書の基本構成


 

企画書を書くことになった際、「まず何から書けばいいのか分からない」というのが企画書作成における一番最初の難関でしょう。

ここでは、一般的な企画書の基本的な構成について詳しく解説していきます。企画書を作ったことがない人は、まずは基本的な構成に沿って作成してみましょう。

 

 

  • 1つの企画書には1つの目的を設定する

企画書は、「ある目的を達成させるための準備・計画」であるため、かならず1つの目的が設定されていなければなりません。反対に、1つの企画書に複数の目的が設定されることは基本的にはありません。企画書を作成する際には、まず「達成すべき目的」を明確にする必要があります。

 

 

  • 企画書には5つの要素を盛り込む

企画書には、最低限必要とされる5つの要素があります。現状分析目的と全体像具体的な内容スケジュール収支計画の5つです。これらをそれぞれ詳しく解説していきます。

 

【現状分析】

現状分析とは、その企画を実行する必要がある理由を明確にすることです。現状の問題点や市場の動き、内部および外部の環境などを絡めた分析が必要となります。

 

【目的と全体像】

企画の目的を明確にし、企画の全体像を描きます。現状分析によって明らかとなった問題点から企画の目的を洗い出していきます。

 

【具体的な内容】

企画の具体的な内容とは、「誰に」「何を」「どうやって」の3つを考えます。企画の目的を明確にし、誰に向けてどのような製品やサービスをプレゼンテーションするのか、そしてそれらをどのようなプロセス・アクションで提供するのかということを明確にしていきます。

 

【スケジュール】

この企画がどのくらいの期間をかけて実行されるのかを明確にします。「具体的な内容」で決定した、具体的なプロセスやアクション、さらにはトラブルが起こった場合も想定してスケジューリングしていきます。

 

【収支計画】

この企画を実行するのにどのくらいの予算が必要なのか、どのくらいの利益を生み出すことができるのか、そしてその利益はいつどの部分で発生するのかを明確に示します。

 

 

  • 6W2Hを意識する

企画書の内容を作成する際には、「6W1H」を意識するとより明確な内容になります。

6W1Hとは、「Why(なぜ)」「What(何を)」『Where(どこへ)」「When(いつ)」「Who(誰が)」「Whom(誰に向けて)」「How to(どのように)」「How much(いくらで)」です。これらを網羅することは、企画書の基本と言えます。

 

 


企画書はエクセル・ワード・パワーポイントのどれで作る?


企画書を作成するツールは主に、エクセル・ワード・パワーポイントの3つが使われます。どの方法も間違いではありませんが、それぞれメリットが異なります。状況に応じて適したツールで作成するといいでしょう。

 

  • エクセルでの作成

企画書をエクセルで作成するメリットは、「1枚の企画書で企画内容がダイレクトに伝わる」ということでしょう。企画全体の流れが一目瞭然となり、読み手も企画内容が理解しやすくなります。エクセルが持つ性質として、数値や表、図などが作成しやすくなります。ただし、基本的には紙1枚となるため、企画書に記載できる情報量は限られることに注意しましょう。

 

【エクセル作成がおすすめのパターン】

・表や図が必要な企画書を作るとき

・印刷して配布することを想定しているとき

  • ワードでの作成

企画書をワードで作成するメリットは、「誰でも簡単に作りやすい」ということでしょう。企画書作成に時間があまりかからないため、手早く作成することが可能です。また、企画内容に表や図が不要な場合など、文章が中心となる企画書であれば、ワードでの作成が向いていると言えます。

ただし、企画内容を文章だけで伝えなければならないため、文章力が問われます。

 

【ワード作成がおすすめのパターン】

・文章中心の企画書を作るとき

・企画書作成に割ける工数が少ないとき

・印刷して配布することを想定しているとき

 

  • パワーポイントでの作成

企画書をパワーポイントで作成するメリットは、「情報量の多い企画書を作成できる」ということでしょう。

エクセルやワードでの企画書は基本的に1枚の企画書になるのに対し、パワーポイントは複数枚のスライドで作成します。そのため、文章だけでなく図や表、イラスト、画像なども挿入しやすくなります。さらに、パワーポイントであれば企画書のフォーマット化もしやすくなるため、一度作成すればそのフォーマットを使い続けることができます。

 

【パワーポイント作成がおすすめのパターン】

・情報量の多い企画書を作りたいとき

・フォーマット化をするとき

・表、図、イラスト、画像などを挿入したいとき

・プレゼンテーションすることを想定しているとき

 

 


企画書の書き方


企画書の基礎と作成時に使用するツールが決まったら、いよいよ企画書の作成にとりかかりましょう。企画書の作成は、以下の手順に沿って進めていくといいでしょう。

 

 

  • フォーマットを決める

まずは、企画書のフォーマットを決定します。エクセル・ワード・パワーポイントどのツールを使用するにしても、フォーマットを決めずに見切り発車で書き出してしまうと、非常に読みにくい企画書となってしまうため注意が必要です。また、フォーマットはインターネット上であらゆるサイトから無料ダウンロードもできるため、ぜひ活用してみましょう。

 

 

  • タイトルを決める

続いて、企画書のタイトル(表題)を考えます。タイトル(表題)は、企画書の顔となる部分であると言っても過言ではありません。

読み手の興味を惹くようなキャッチーなタイトルを考えましょう。

 

  • ターゲットを明確にする

この企画がどこにターゲットを絞っているのか明確にしましょう。ターゲットの幅が広いと、それに伴い企画内容もブレやすくなります。できる限りターゲットは絞っておきましょう。

 

 

  • ターゲットを惹きつける要素を明確にする

ターゲットを絞ることができたら、そのターゲットを惹きつける方法を考えます。ターゲットを惹きつけるためには、必ず「ターゲットに適したアプローチ方法」でなければなりません。また、アプローチするために必要なツールや、その企画の売りとなる部分も明確に提示しましょう。

 

 

  • 簡素で読みやすい文章を心がける

企画書を作成する際は、読みやすい文章を書くように心がけましょう。

できるだけ沢山の情報を入れ込もうとすると、どうしても文章が長くなってしまい、読みにくい企画書となってしまいがちです。せっかく時間をかけて企画書を作成しても、読みにくい企画書であれば相手に企画内容は伝わりません。

また、基本的なことですが誤字・脱字がないように気をつけなければなりません。誤字・脱字が多い企画書は信頼性が低く、そもそも企画が通らなくなってしまいます。企画書は読みやすく、正確な文章で作成しましょう。

 

 

  • 図やグラフを活用する

文章だけの企画書は非常に読みづらくなってしまいます。特に、数値などが関わるデータに関しては図や表、グラフなどを活用するといいでしょう。

ただし、相手に分かりやすく伝えるための図や表も、余白がなく全体的に詰まっているようなものだと読みづらくなってしまうため注意してください。

また、引用したデータが本当に正しいかどうかも、きちんと確認しておきましょう。

 

 

  • 目次をつくる

冒頭に入れる目次はもちろんですが、特にパワーポイントを使った企画書の場合は、途中にも目次を入れるとさらに読みやすくなります。

途中にも目次を入れることで、「今何について説明しているのか」「これから何の説明が始まるのか」が分かるようになり、読み手が企画の全体像を把握しやすくなります。

 

 


企画書をスムーズに書き上げるコツを紹介!


企画書の基本的な書き方に併せて、さらにスムーズに書き上げる方法を紹介します。まずは基本的な企画書の書き方を押さえて、プラスアルファのコツとして覚えておきましょう。

 

 

  • 企画書完成までのタスクを洗い出す

企画書は漠然とした状態から書き始めるのではなく、完成までの全体像を把握してから書き始めると良いでしょう。そのために行うべきことが、「完成までのタスクを洗い出す」ということです。企画書を作成するためのタスクは大きく、事前準備・書き始める準備・清書の3つに分けられます。

 

【企画書の事前準備】

・企画書の全体の方向性を考える

・企画書の概要を考える

 

【企画書を書き始める準備】

・企画書のツールを用意する

・フォーマットや作成ルールを統一する

・企画書の見出しを書き出す

 

【企画の清書】

・企画書の具体的な内容を書き進める

・作成後に見直しをする

・他の人に見てもらう

・必要であれば修正をする

・完成および提出

 

これは基本的な企画書のタスクですが、企画書によって必要となるタスクは異なります。必要に応じてタスクを追加や削除をして、企画書完成までのタスク管理を行いましょう。

 

 

  • アイディアはこまめにメモをとる

企画書に関するアイディアは、こまめにメモを取るクセをつけておきましょう。アイディアというものは突然思い浮かび、案外すぐに忘れてしまいやすいものです。

「これは名案だから絶対に忘れないだろう」と思っていたアイディアでも5分後には忘れてしまっていたり、「これはイマイチなアイディアだ」と思っていても、意外と有用なアイディアであるということもあります。企画書に関係するアイディアはどんなものでもメモを取っておきましょう。

 

 


おわりに


企画書というと難しいものであると捉えてしまいがちですが、コツを掴めば簡単に作ることができるようになります。そのためには、何度も企画書を作成しながら基礎を押さえ、自分なりのコツを見つける必要があります。まずはこの記事内で紹介したような基本的な企画書の作成方法から、プラスアルファのコツを真似して、企画書を作成してみましょう。