近年ではホームページを使った施策がビジネスには欠かせないものとなり、コンテンツマーケティングなどが発達するにつれて、その比重は年々高まっているように感じられます。
その一方で、サイトを評価する基準もさまざまなものが生まれ、SEOなどの有名なワードの他に、UIやUXさらに最近ではSXOといった新しい概念でWebについて語られることも増えてきました。
ここでは、これらのアルファベットを並べられてもよく分からない。なんとなく聞いたことはあるけれど、本質的に理解しているわけではない。このような方に向けてこれらのアルファベットの違いや、ホームページを作る前に知っておきたい情報をご紹介します。ぜひこの機会に参考にされてみてはいかがでしょうか?
1:UIとは
インターネット関連の書籍などで見ることが多い「UI」の文字。あなたはどのような意味があるか知っていますか?
「聞いたことがあるけど、本当の意味はよくわかっていない」という方に、実際にサイトを作成する前に知っておきたいUIの情報を紹介させていただきます。ユーザーの目に触れて、検索エンジンに引っかかりやすいサイトを作るための参考にされて見てはいかがでしょう?
●UIとは
UIとはユーザーインターフェイスの略称で、ホームページ上などでユーザーの目に触れるすべての部分を指す用語です。
さまざまな場面で使われる用語ではありますが、例えばホームページではデザインやフォントなど、Web制作でのUIは、具体的にはサイトを構成する「フォーム」「ボタン」などを指すケースが一般的です。
Webサイト上のパーツデザインを総括して「UIデザイン」と呼ぶこともあり、かつては立体的で写実的な細部の装飾に凝った「リッチデザイン」が主流でしたが、昨今は余分な要素をできる限り省いた「フラットデザイン」が支持され、人気を集めている傾向があります。
●フラットデザインのメリット
シンプルさが魅力の「フラットデザイン」のメリットは、余計な装飾を排除するのでユーザーにとって使いやすく、全体的な配色が色とりどりでカラフルになるため、比較的ポップな印象を与える点や、余計なデザインを作らずに済むことによるサイト自体の作りやすさなどにあります。
●フラットデザインのデメリット
フラットデザインにはデメリットもあります。フラットデザインを利用してサイトを作ると、すべてがフラットな見た目になり、機能が視覚的にわかりづらくなってしまうケースがあります。検索エンジン経由で閲覧にきたユーザーを戸惑わせてしまう可能性もあるので、SEOに悪影響を与えてしまうことがあります。
●UXとは
最近ではUIの類義語として、UXという用語が出てきました。UXとは正式には「ユーザーエクスペリエンス」と言い、ユーザーがサービスを通じて得られる体験のことUXを指しています。
ホームページを例にすると、デザインやフォントが綺麗で、ユーザーが見やすく動線がわかりやすいことを指します。しかし、はサイトの外観に限られず、インターネットを使って商品を注文したらすぐ届いたなどといった、サイトや商品、サービスの質に関わる部分もUXに含まれ、インターネットのなかでユーザーが経験したこと全般を示す比較的広い定義付けがされている言葉です。
●UIはUXを高める一つの要素
UIとUX、一見似ている言葉ですが、その違いはどこにあるのでしょうか?
インターネット上でユーザーに優れた体験(UX)をしてもらうために必要な要素の一つが
UIです。もしわかりにくいUIだった場合にはユーザーに不快感を与えてしまい、ユーザーが離れる原因となってしまいます。そのため、わかりやすいUIを通じて良い経験(UX)が得られない場合には、良いサイトにはなりません。良好なサイトを作るためにはUIとUXの双方を重視する必要があります。
2:UIとSEOの関係
ここまではユーザーの体験を示した基準のUXとUIの違いについて述べてきましたが、UIとSEOの違いや関係性はどのようになっているのでしょうか?ここではUIとSEOの関係についてご紹介させていただきます。
●SEOとは
SEOとは、正式名称の「Search Engine Optimization」を略したもので、日本語にすると「検索エンジン最適化」になります。
Yahoo!、Googleといったような検索エンジンを使った時のキーワード検索結果や順位表示の際に、特定のページを多くの人に目に触れるように工夫する施策のことです。
企業がSEOに力を入れる一番の理由としては、検索している動きをビジネスに繋げ、自社の利益につなげることにあります。高額な広告費を突っ込まないでも安価に自社サイトへの訪問者を増やせることから、手軽なPR手法としても注目されています。
●UIとSEOの関係
UIとSEOの間には一体どのような関係があるのでしょうか。一般的にユーザーが使いやすいと感じている良いUIを使ったデザインのサイトは、ユーザーの滞在する時間や閲覧数も増える傾向があり、検索エンジンにも優良サイトとして評価を受けやすい傾向にあります。その結果、Yahoo!やGoogleなどの検索エンジンからのSEO評価も高くなり、その結果として検索結果で上位表示されやすくなります。
UIはSEOにさまざまな点で影響を与えます。例えばモバイル画面で正しく表示される、画面読み込みの速さなども、SEOに影響を与える一つの要素です。
これまでに紹介した「UI」、「UX」、「SEO」といった言葉には、それぞれ相関性があります。
ユーザーの閲覧回数や潜在回数がSEOの対象ですが本質的にはそのサイトのユーザーに対する考え方がとても重要で、もしさまざまな施策をしても検索結果の順位が上がらないときはUI、UXに課題があることもあります。
●UIはUX サイト作りは何を重視すべきか
UIやUXといったさまざまな概念がある中で、閲覧数の高いホームページを作るには何を優先すればいいのでしょうか?
サイト作る際に検索エンジン視点を優先すべきか、それともユーザー視点を優先すべきかは、サイトの目的や、サイトのレベルによって異なります。
そのため目的や訪問者のニーズに合わせた施策をすれば問題ないでしょう。ユーザー体験は、著しく損なうことがなければ検索結果に影響を与えることはありません。しかしGoogleの検索エンジンは情報コンテンツの品質が重視されています。そのため情報コンテンツの品質が低いサイトは、まず質の高い情報にすることが必要になります。
ではGoogleが示す「質の高い情報」とは一体何でしょうか?
もし迷った時はGoogleのガイドラインに書かれている「ウェブマスター向けガイドライン」や「検索品質ガイドライン(Google General Guidelines)」を参考にすると良いでしょう。
ウェブマスター向けガイドラインには、Googleが「これだけは最低限守って欲しい」マナーを示しており、この「ウェブマスター向けガイドライン」に違反してしまうと、SEO評価に支障が発生する場合もあるので注意が必要です。
そして検索品質ガイドライン(Google General Guidelines)ではGoogleの考えるウェブサイトのあるべき姿、理想像を示しており、これに従うことでも長期的なSEO対策として有効です。
ウェブマスター向けガイドラインや検索品質ガイドライン、いずれも頻繁に基準が変わるケースがあるので、最新情報を手に入れられるようにしておくことも忘れないようにしましょう。
3:SXOでユーザー体験の最適化を目指すには
●SXOとは
最近では、検索を通じたユーザー体験の最適化を示すSXOという指標も定着してきています。SXOの正式名称は「Search Experience Optimization」で、SEO結果が重視されるようになり、コンテンツマーケティングが盛んに叫ばれるようになった昨今、検索結果とサイトの中身を総合的に評価する指標が出てきました。これがSXOで、SEOがサイトに到着するまでを評価したものであるのに対して、サイト自体の品質や中身も含めたすべてを評価する指標として注目されています。
SXOの評価軸はユーザー体験なので、高い評価を得るためにはユーザーの「良い体験」が必要になります。ユーザー体験が最適化されたWebサイトは、ユーザーから好まれるため、高い成果が上がる一方で、途中でページを離脱する人が多い場合には、検索結果が良くてもSXOとしては評価されにくくなります。
SXOの基準を知り、作成したサイトが訪問するユーザーが想定する顧客層と合致できれば、広告効果も上がり、同じ予算でより多くの見込み顧客を集められるようになるでしょう。
4:SXOを改善するには?
新たにSEOに変わる基準として注目されているSXOを改善するにはどうすればいいのでしょうか?ここでは改善するための代表的な施策をご紹介します。
UIやUXが優れているサイトは、見やすく顧客からの支持を集めやすいので、成長の余地が大きいと言えます。
UIやUXといってもさまざまなものが想定されますが、表面的なデザインだけでなく、例えば会員登録画面で入力するべき項目が必要最小限に抑えられるなど、ユーザーが手間を感じにくいような仕組みでサイトが作られています。
SXOの評価軸では、ページ上でユーザーの入力項目が少ない方が、新規ユーザーにとって入力を完了させるのが容易になり、会員数の増加に貢献できるという考え方です。
WebサイトのUIやUXへ正しく実装させたサイトは、ユーザーの行動や心情を汲み取っているという評価がなされ、将来的にユーザーを増やし、ビジネス面でも成長の可能性を秘めていると言っても過言ではないでしょう。
5:まとめ
Yahoo!やGoogleに代表とされる検索エンジンでの順位表位は、現代社会において欠かせないものとなりました。
そして近年では検索エンジンを使った結果を示すSEOだけでなく、ユーザーインターフェイスを通じたユーザーの体験を評価軸としたUXや、コンテンツの品質とSEOの要素を組み合わせたSXOなど、さまざま軸が誕生しています。
しかし、これらの基準の根底にあるのは「すべてユーザーを満足させられるかどうか」にあるといっても過言ではないでしょう。
もしインターネット上での施策がうまくいっていないようでしたら、ユーザーの目線に立って、自身のホームページの持つ長所や魅力、見易さなどについて考えられてみてはいかがでしょうか。