プログラミング言語の種類とは?選び方や特徴まで徹底解説

2019.03.04

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近年、世界的需要が破竹の勢いで増えているプログラミング言語。様々な企業や業界が「エンジニア」と呼ばれるプログラミングのプロを求めています。メジャーな言語も増えて、それにまつわる情報やメソッドがWeb上でも簡単に検索できるようになりました。

今回は、そのプログラミング言語をメインに、その周辺知識や勉強法などを併せて紹介します。

 

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■1)プログラミング言語って何?
1_1:そもそもプログラミング言語とは何を指すの?
1_2:プログラミング言語の種類
1_3:プログラミング言語は何種類あるのか

■2)プログラミング言語を学ぶメリット
2_1:プログラミング言語の将来性

■3)プログラミング言語の選び方
3_1:目的から選ぶ
3_2:その他条件から選ぶ

■4) プログラミング言語をシェア率から考える
4_1:Python
4_2:JavaScript
4_3:R

■5)用途別おすすめプログラミング言語
5_1:Webアプリ制作に特化した言語
5_2:スマホアプリ制作に特化した言語
5_3:ウェブサイト制作に特化した言語

■6)用途別おすすめプログラミング言語
6_1:プログラミング言語のおすすめ勉強法
6_2:現役プログラマーの勉強法

■7)まとめ

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プログラミング言語って何?


  • そもそもプログラミング言語とは何を指すのか。今一度理解を深めよう!

プログラミング言語とはコンピュータープログラムを書くのに必要な言語のことを指します。コンピューターはプログラムから命令を受け、処理をしなければ様々な機能を果たせません。コンピュータープログラムとは、その命令を受け処理する一連の動きを記述したものです。

 

  • プログラミング言語の種類

プログラミング言語は大きく2つの言語に分類をされます。ひとつは「スクリプト言語」と呼ばれ、もうひとつは「コンパイラ言語」と呼ばれます。この2つの言語は、どちらかが優秀だというものはなく、それぞれの強みと弱みを用途によって使い分けることになります。また、この2つの言語も俗称にしかすぎないため明確な分類を組織や企業がしているわけではありません。

 

【スクリプト言語】
スクリプト言語とは、ソースコードをその場で機械語に翻訳してくれ、書いたコードをその場ですぐ実行できる言語の総称です。記述を行なう際、私たちが普段使用している自然言語(特に英語)と呼ばれるものと比較的近い言語を用いているため、習得しやすい言語とも言われています。しかし、コンパイル言語と比較するとプログラム実行時に翻訳している点から実行速度がやや劣ってしまう点も特徴の一つです。

【コンパイラ言語】
コンパイラ言語とは、事前に人間が書いたソースコードを機械語に翻訳を行い、コンピューターが理解できるようにしてからプログラムを実行する言語の総称です。

 

  • プログラミング言語は何種類あるのか

プログラミング言語は200を超える種類があると言われています。プログラミング言語は用途によって差別化が図られていて、常に改良や修正など時代に合わせた変化をしています。また、言語によって習得のしやすさや需要といった点も異なります。こうした理由から、プログラミング言語はその数を増やし続けているのです。

プログラミング言語を大きく分けて、「スクリプト言語」「コンパイラ言語」の中からそれぞれに派生する言語を紹介します。

スクリプト言語…Python,JavaScript,Ruby,PHP,Perl, Visual Basic など
コンパイラ言語…C,C++,C#,Java, Objective-C, Scala など

 

 


プログラミング言語の将来性


  • プログラミング言語の将来性

プログラミング言語は、今後も世界を牽引する最も代表的な技術の一つになっていくと言われています。この先もIT業界において、プログラミング言語の需要はより高くなると考えられます。

しかし、IT業界はどの業界よりも流行の移り変わりが激しいことで知られています。そのため、現在において需要の高い言語が、今後も継続的に利用されていくとは言い切れないでしょう。

プログラミング言語の将来性について、「AI(人工知能)」「セキュリティ」「ビッグデータ」「医療」「IoT(Internet of Things)」などが、今後特に期待されている分野として挙げられています。更に私たちの生活を豊かにする手段がプログラミングにはあるということです。

 

 


プログラミング言語の選び方


  • 目的から選ぶ

これまで解説してきた通り、プログラミング言語には200を越える種類があります。その中から初めて学ぶ言語を的確に見つけるのは、非常に労力の要ることです。
ここでは、いかに自分に最適な言語を選択できるかのポイントについて解説します。

1つ目のポイントは「目的」です。
まずは、どのような目的があって言語を利用したいのかを明確にする必要があります。目的別の検索を掛けることが最初のふるいだと言えます。

 

2つ目のポイントは「比較」です。
明確な目的を元にある程度の言語に絞ったとしても、まだまだ1つの言語に絞りきるのは難しいでしょう。そこで大事になるのが比較です。ある程度まで絞った選択肢の中にある言語の機能はどれも似ています。しかし、「構文」「エコシステム」「コーディング規約」などにその差が見られるようになります。

例えば、Webサービスを作るならphpとrubyとpythonで比較すると、フレームワークだったり制作速度なのか負荷なのか、他のサードパーティサービスがサポートしているのなどを総合的に判断して目的にそった要素を比較することができるようになります。

 

  • その他条件から選ぶ

最初に学ぶ言語だけでなく、プログラム言語には次のような選択方法もあります。

【応用・学習の難易度】
様々な言語には特性別の難易度が存在します。新しいから難しい、普及しているから簡単ということではありません。Javaを例に挙げると、1990年代初頭にアメリカで開発されたオブジェクト指向型の言語ですが、アメリカに留まらず世界中で今も最も人気のある言語をキープしています。Javaを軸に開発されたプログラミング言語も多いので、応用のしやすさでも学習するには十分の理由になります。学習の難易度はやや難しい位置にあります。難易度を求めて学習するなら、PHPという言語を学ぶのも一つの選択肢です。Webサービスのための言語にはなりますが、初心者でも比較的理解しやすく、利用者も多いため情報源が多い言語なので、プログラミング言語の空気に触れるのに適しています。Yahoo!の様な大規模なWebサイトから小規模なWebサイトまで利用できるのが特徴です。

 

【求人・案件の規模】
プログラミング言語を学習するのに、その言語を使って活躍する場面が少なかったという場面に出くわす可能性があるかもしれません。
キャリアや活用を目的とした場合、ニーズに応えた言語を学習するのが最適です。言わずと知れた、JavaやC、C++やPythonなどはその活躍の場を世界に広げています。

 

【期待値】
現在から5年先を見据えた期待値毎にプログラミング言語を学ぶと言う選択肢も、エンジニアには大切な技術だと言えます。スマートフォンが普及しApple社由来のアプリが増えました。そこで2014年に開発されたのがSwiftと言う言語です。従来人気を博した言語の良い点を参考にしたこの言語は、実行速度や必要な記述が格段に効率化されていることが特徴です。

しかし、このように登場から間もない言語は、習得するのに情報量が少ない場合が多いです。なので、必然と習得難易度も高くなります。その上で流行やサービスを予見した新規言語の学習は、投資に近いステップになると言えます。

 

 


プログラミング言語をシェア率から考える


  • 昨年から急上昇しているのはPython

【Python】

人気上昇中のプログラミング言語Python(パイソン)は、1991年にオランダ人に開発された言語です。コードの読みやすさを特に考え抜かれており、初心者でも学習しやすい言語
です。また現在ではアメリカの大学でもカリキュラムに含まれているなど、人気と可能性が高いことでも有名です。
Pythonがなぜ近年で最も注目を受けている言語なのかは、近年のAI開発や、YouTubeやInstagramの盛り上がりから一目瞭然です。Pythonにおける分かりやすい実績が前述のサービスや開発です。これだけみてもPythonの可能性を感じることができます。また、追従するプログラマーが多いことから、2018年のプログラム言語のランキングでもトップを獲得し、言語別での収入もぐんと上がっていることも注目の理由です。
その汎用性から今後の主流の言語となっていく可能性も考えられます。

 

  • Web開発に特化しているJavaScript

【JavaScript】
JavaScriptは日常生活のシーンで最も利用されているプログラミング言語です。少なくとも私たちは、スマートフォンを1日に何時間も開くうちの相当量でJavaScriptに触れています。JavaScriptは主に、ユーザー側のWebブラウザとWebサイトやサービスの相互間をより円滑にするために用いられる言語です。
JavaScriptを応用したテクノロジー(Node.js)の代表として、NETFLIXやPayPal、Uberなどの数々の有名企業が最新のテクノロジーを利用しています。
JavaScriptの大きなメリットは、クライアントサイドとサーバーサイドで異なる言語を使用しなくても良いという点です。最近では、IoT分野やAIの開発でもその活躍の手を広げています。ちなみに、見た目が良く似ているJavaとは全く違う言語ですので注意してください(表記としてJavaScriptはJSと略されることもあります)。

 

  • 統計データ分析に特化しているR

【R】
R言語はオープンソースのフリーソフトです。C言語を元に開発されており、オープンソースと言う特徴から現在も改良され続けています。これに類似した言語が、前述したPythonです。しかし、これらの言語の違いは正にR言語の代名詞とも言える「統計」にあります。
R言語は主に、「統計学」「機械学習」「ビジネス」「医療」などで役立つ言語です。これらのフィールドにおいて、特に必要となる様々なライブラリや関数があらかじめ用意されていることも特徴の一つです。ですので、R言語は覚えれば覚えるほど便利に形を変えていく、柔軟性の高い言語であると言えます。統計に特化しているだけあって、統計学を修了したことの無い人でも、ライブラリを活用することで、ある程度利用できることも大きなメリットの一つです。

 

 


用途別おすすめプログラミング言語


用途におすすめのプログラミング言語をご紹介します。使う言語に迷った際にはぜひご参考にしてみてはいかがでしょうか?

 

●Webアプリ制作に特化した言語

・Ruby ・PHP ・Python ・Java ・JavaScript ・Perl ・Swiftなど

 

●スマホアプリ制作に特化した言語

Androidの場合
・Kotlin ・Java ・JavaScript ・C# など
※JavaScriptやC#はフレームワークを利用した場合

iOSアプリの場合
・Objective-C ・Swift ・JavaScript ・C# など
※JavaScriptやC#はフレームワークを利用した場合

Windows10 Mobileアプリの場合
・C# ・Visual Basic ・JavaScript など

 

  • ウェブサイト制作に特化した言語

クライアントの場合
・HTML ・CSS ・JavaScript

サーバーの場合
・Java ・PHP ・Python など

 

 


言語の学習の仕方


  • プログラミング言語のおすすめ勉強法

プログラミング言語とは、初めから興味が無い限り、日常生活の中では言語そのものを目にすることはありません。つまり、馴染みの無い分野の学習になるケースが多くなります。しかし、だからと言ってあえて複雑に考える必要もありません。
プログラミング言語を学習する際には、これまで経験してきた学習のノウハウを応用すればいいのです。ここでは英語を例にプログラミング言語の学習方法を提案していきます。

 

義務教育課程で行なった程度の英語学習を思い出してください。

・単語暗記 ・文法 ・リーディング ・ライティング ・リスニング
多くの場合、上記のカリキュラムの元、英語を学んだはずです。
さて、この5つのプロセスをプログラミング言語に置き換えて考え見ましょう。

・単語暗記→メソッドの暗記
・文法→コードのルールを理解する
・リーディング→様々なコードを読んで理解できること
・ライティング→自分のコードを書くこと
・リスニング→見聞きした内容から実装面の計画を立てること

このように置き換えることができます。

 

いざ学習を始めようと意気込んで参考書籍やWebサイトを開いても、順序が違えば単に遠回りになる場合が多くあります。あくまで参考程度ですが、上記の例のように順序だてて思考すれば、「客観的視点・思考」「問題解決能力」「ロジカルシンキング」などと言った、プログラミングにおける重要な要項を身に付けることができます

 

プログラミングとは、言わば物づくりです。その成果物が、完成した途端に破綻しては物づくりとは言えません。それを回避するために重要なのが「基礎力」です。
「基礎力」を身に付けるためには以下のような事柄が大切になります。

【インプット】
様々な分野に共通することですが、特にある程度の型があるプログラミングに世界では、既存のものを模倣することが特に大切です。初めのうちから闇雲に書いたのでは、要点を押さえないまま進んでいくことになってしまいます。このようなことを未然に防ぐために、人に教えてもらうなど、実体験を基にした結果やプロセスを学ぶことが肝心です。更に、初めのうちは、一人で情報収集する方が、明らかに時間的コストが掛かる場合があることも注意したいポイントです。

【アウトプット】
いくら時間を掛けて素晴らしい情報やテクニックを学習したとしても、一つもコードを書いたことが無いのでは、プログラマーとして何の役にも立ちません。これまでインプットしてきたことのどんな物でも構いません。

Print(“Hello World!”)
これだけも立派なプログラミングです。

 

簡単に考えれば、プログラミングとはこのようなコードの蓄積でできています。一つできたら二つ目へ。そうして次々と自分のできることを確実に増やしていくことが、プログラミングを学ぶ上で最も大切なことです。

そうしてある程度勝手がわかってきたら、簡単なものでもよいのでアプリなどの開発を行なってみましょう。学習してきたことが形になる瞬間です。開発はどんなに簡単なものでもいいです。完成させることに意味があるので、それがしっかりと動作できたなら、その開発に必要な基礎がしっかりとできていたと言うことになります。

 

  • 現役プログラマーの勉強法

ここからは、現役のプログラマーの方が実際に行なっていた練習方法や、初心者の方におススメしやすいメソッドの紹介をします。

①先ず作りたいもの・作ってみたいものを明確にする
②それを作るにはどの言語を学ぶべきか知る
③無料サイトでの基礎学習・経験者と壁うちをする
④既存サービスの模倣(コピー)をしてみる
⑤実際にオリジナルのサービスを開発する
⑥オリジナルサービスのフィードバックをもらい改修する

どのエンジニアも共通して口にするのが、上記のようなステップアップ式の学習方法です。
一つずつ詳しく説明していきます。

 

【目的の明確化】

記事前半部分でも紹介したように、プログラミング言語には数百を超える種類があります。この中から闇雲に一つの言語を探したのでは、それだけで時間が掛かる上に先に進めません。まずは有名・無名にかかわらず、自分の目的に合った言語をいくつか抽出しましょう。自分のライフスタイルから目的を割り出すことも大切です。

【言語の選択】
例えばWebサービスを作りたいと目的を固めても、似通った性能の言語はいくつもあります。それぞれの言語の特徴が目的に最も近いものを選択しましょう。一つのサービスに複数の言語を使う場合もあります。

【無料サイトで基礎学習】
長い歴史を持つ言語や人気の言語についての情報は、今や検索一つでいくらでも出てきます。無料学習サービスもあるので、初めのうちはこれを利用することをおススメします。挫折する例として特に多いのが、「分厚い書籍で学ぶ」という場合です。確かに、出版されている多くの書籍には、特定の言語に関する重要なアイデアや操作方法が記載されています。しかし、経験がない状態では内容を理解するのに何倍もの時間が掛かってしまいます。それを噛み砕いて、体験的に学習できるサービスがWebには沢山あります。わからないことは時間を掛けて悩むより、経験者に相談したほうが何倍も早く的確です。

【既存サービスのコピー】
基礎的な知識や実力を身に付けたら、次は既存のサービスを模倣(コピー)してみましょう。
既存サービスをコピーすることには、とても大きなメリットがあります。例えば、大手プログラミングスクールのTechAcademyではInstagramのクローンアプリを作成するカリキュラムがあるほどです。実際にサービスを作る疑似体験や人気サービスを開発した製作者の意図やこだわり、そのテクニックなどを知ることができます。

【オリジナルサービスの開発】
ある程度コピーを済ませて実際の開発の雰囲気を掴んだら、次は自作のサービスを開発してみましょう。この時に開発するのは、既存サービスに自分なりの何かを付け加える程度で構いません。1から完成まで、自力でやりきると言うことが何よりも大切です。完成度よりも、作り上げたと言う成功体験が重要です。

【フィードバック】
作り上げたサービスを実際に誰かに使ってもらい、そのフィードバックを貰いましょう。
自分では気が付かなかった不具合や改善点が見つかるはずです。そもそも誰かに使ってもらうことが前提のサービス開発で最も大切なことがフィードバックだと言えます。
これを何度も反復することで、スキルやテクニックが身に付いていきます。
ここまでできるようになれば、専門書やスクールなどに通うことに大きなメリットが出てきます。必要な情報をすぐに検索できるようになりますし、新しい知識を学ぶ際の時間的コストを限りなく抑えることができるようになります。

 

 


おわりに


プログラミング言語には、一口には表現しきれないほどの情報が目白押しです。
当記事を読むことで、プログラミングビギナーの方の初めの言語選択の一助になれれば
幸いです。勉強方法や選び方を理解したらあとは実践あるのみです。
プログラミング言語の選び方や勉強法に迷った際には、是非この記事を参考にしてみてはいかがでしょうか?