皆さんはモバイルマーケティングというのをご存知でしょうか？
モバイルマーケティングとは、モバイル機器を介してユーザーに商品やサービスの認知や理解を促進する活動のことです。
現在はスマホファーストと言えるほどスマホがなくてはならない時代になっているため、モバイルマーケティングを活用することで数えきれないユーザーをターゲットにすることができます。
まだモバイルマーケティングを行っていないなら、これを機にモバイルマーケティングを初めてみてはいかがでしょうか。それでは、モバイルマーケティングとは何か、メリットやデメリット、成功のポイントや成功事例などをご説明しましょう。
目次
モバイルマーケティングとは？
モバイルマーケティングとは、スマホなどの通信機器を持っているユーザーに対して様々なアプローチがかけられる方法です。
通信機器とはスマホを初め、タブレットやノートパソコンを指しており、全て移動しながら通信ができる機器という共通点があります。
それ以上にモバイルマーケティングが注目されているのは、今まさにスマホファースト時代になっているからです。今やスマホを初めとするモバイル機器を使用していない人が珍しいほどの普及率であり、ネットユーザーもオンラインの利用時間も急速に増えています。
Job総研が行った2022年 スマホ使用の実態調査によると、携帯電話所有率が99.1％であり、そのうちのスマホ使用率は100％でした。
このようにスマホの普及によってユーザーの多様性が増したことや、24時間いつでもどこでも何度でもオンラインに繋げられる環境になったことで、モバイルマーケティングの需要が急速に増していったと言えます。
ユーザーが特定のキーワードで検索する時も基本的にモバイルを利用して行われるため、モバイルマーケティングを行う価値は十分にあります。
つまり、モバイルマーケティングはネットユーザーをターゲットにしたマーケティングの手法であり、利用時間が長いユーザーほどターゲットにしやすいでしょう。
今なおスマホやタブレット端末の普及は進んでいるため、ますますモバイルマーケティングの需要は増していくばかりです。
モバイルマーケティングのメリット
モバイルマーケティングのメリットは、以下の通りです。
- ほぼ確実にメッセージを見てもらえる
- コストがかかりにくい
- シンプルに情報が伝えられる
- PCではできないことができる
- ユーザーの衝動的消費が促せる
それでは、モバイルマーケティングのメリットについてご説明しましょう。
ほぼ確実にメッセージを見てもらえる
モバイルマーケティングのメリットは、何といってもほぼ確実にメッセージが見てもらえることでしょう。
前述の通り、スマホファースト時代と呼ばれるほどスマホの普及率が高いため、ほぼ全ての人がスマホを持っていると言っても過言ではありません。若い世代から中高年、高齢者までスマホを持っていることから、企業からのメッセージやPRなどの情報を見てもらえる可能性が非常に高いです。
常に携帯していてオンラインに接続している時間が圧倒的に長い以上、製品やサービスの宣伝やPRなどができるため、効率良くマーケティングができるのが大きなメリットです。
コストがかかりにくい
様々なマーケティング手法がありますが、テキストや画像、ビデオなどを作成するとコストがかかることが多いです。
どんなに魅力的なテキストや画像、ビデオなどを作成して製品やサービスのPR映像や広告を作成しても、ユーザーに見られる機会がなければコストだけがかかってしまいます。
しかし、モバイルデバイスのコンテンツだとほぼ確実に見られる上に、画面サイズが小さいのでその分テキストや画像、ビデオのPRや広告作成などにかかるコストが抑えられるのがメリットです。
モバイルマーケティングであればしっかりとした費用対効果が得られるでしょう。
シンプルに情報が伝えられる
モバイルマーケティングのポイントは、表示できるコンテンツの範囲が制限されていることです。
製品やサービスを大々的にアピールするには表示できる範囲内で作成しなければなりませんが、モバイルマーケティングの場合はスマホの画面サイズに合わせて作成することになります。
スマホの画面サイズは小さいので作成できる内容が限られていると思われるかもしれませんが、そんなことはありません。画面サイズが小さいということは、逆にシンプルかつ分かりやすい広告などを作成できるため、ユーザーにシンプルな情報を伝えやすくなります。
ごちゃごちゃした内容よりも、スッと入ってくるシンプルな情報の方が分かりやすいため、作成コストの低さも合わせて費用対効果が高くなるでしょう。
また、よりコンテンツがシンプルであるほど様々なモバイルプラットフォームにも対応できるのもポイントです。
PCではできないことができる
モバイルマーケティングは、PCではできないことができるメリットがあります。
ユーザーはリアルタイムで様々な情報が手に入れられるようになったことから、企業側が最新の情報を伝えやすくなったのが大きなポイントです。
企業がモバイルに最適化されたサイトやメルマガを配信することによって、多くのユーザーに最新情報を伝えることができます。これはPCではできないことなので、よりユーザーの集客率が高められるでしょう。
ユーザーの衝動的消費が促せる
ユーザーは衝動的に欲しい商品を見つけたら、その商品を売っているお店を検索し、そのお店をブックマークし、実際にそのお店に行くという一連の消費行動を行うことがあります。
この衝動的な消費行動をモバイルで促すことができるのもモバイルマーケティングのメリットです。
モバイルマーケティングのデメリット
モバイルマーケティングのデメリットは、以下の通りです。
- Webとアプリが両立しにくい
- 全てのプラットフォームに最適とは限らない
- 情報量不足に陥りやすい
それでは、モバイルマーケティングのデメリットについてご説明しましょう。
Webとアプリが両立しにくい
モバイルマーケティングはWebとアプリで両立できる状態が理想的ですが、Webはともかくアプリの利用率が低いのが大きなデメリットです。
Webだけで事足りるユーザーが多いためか、アプリをダウンロードした後に再び利用するユーザーはそこまでいない傾向にあります。
Webとアプリが両立できてこそ費用対効果が得やすくなりますが、アプリが利用されないとなるとコンバージョン率が上がりにくくなるでしょう。
全てのプラットフォームに最適とは限らない
モバイルマーケティングは画面サイズが小さい分、シンプルな情報をユーザーに伝えることができます。コンテンツがシンプルであるほど様々なプラットフォームに対応できますが、全てのプラットフォームに最適というわけではありません。
パソコン上であれば問題ないかもしれませんが、画面サイズに合わせたコンテンツ作成にこだわっていると、入力のしにくさ、不安定な通信環境のせいでコンバージョンに繋がらないなど様々な問題点が出てきます。
パソコンとかなり勝手が違う以上、何を重視してモバイルマーケティングを行うかどうかが課題になるでしょう。
情報量不足に陥りやすい
モバイルマーケティングは画面サイズに合わせてシンプルな情報を伝えることができますが、伝えたい情報が入りきらず、結果的に情報量不足に陥りやすいデメリットがあります。
必要な情報が伝えられない状態は何としても避けなければならない以上、パソコン上でマーケティングを行うよりも工夫を凝らす必要性があるでしょう。
プッシュ通知の特徴
モバイルマーケティングの要となる機能が、プッシュ通知です。
プッシュ通知とは、アプリをダウンロードしたユーザーに効率良く様々な情報を発信できる機能です。何かお知らせなどがあればプッシュ通知を行うことでほぼ確実にユーザーの目に留まるため、アプリの起動回数や継続率が高くなるというメリットがあります。
このプッシュ通知の機能を使うことによって、Webとアプリの両立が実現できる可能性があるでしょう。
配信タイミングと配信内容を吟味することでユーザーに興味を持ってもらえますが、毎回同じ内容のプッシュ通知をしてしまうとアンインストールされる可能性があるので注意が必要です。
モバイルマーケティングの方法
モバイルマーケティングの方法は、以下の通りです。
- アプリ
- 電子メール・SMS
- QRコード
それでは、モバイルマーケティングの方法についてご説明しましょう。
アプリ
モバイルマーケティングの主流となっているのが、アプリです。
多くのユーザーはアプリをダウンロードして継続して使用しているため、その分コンバージョン率も上がっていきます。もちろん別のアプリを操作している時に広告をタップしてコンバージョンに繋がることもあるでしょう。
しかし、近年では流入率を高めるために自社アプリを開発している傾向にあるので、モバイルマーケティングの促進に繋がりやすいです。
電子メール・SMS
電子メールやSMSを活用することで、情報が届いていたことに気づかなかったり情報が伝わるのが遅れたりするのを防ぐことができます。
電子メールやSMSのメッセージはほぼ確実にユーザーの目に留まるため、そこから様々な情報が得られるでしょう。
QRコード
スマホのカメラ機能でQRコードをスキャンすれば、企業のホームページや製品・サービスについての詳しいページに誘導することができます。
製品やサービスの詳細な情報がスムーズに伝わるようにすればユーザーの購買意欲が高められるため、QRコードを設置しておくに越したことはないでしょう。
モバイルマーケティングにおける成功のポイント
モバイルマーケティングにおける成功のポイントは、以下の通りです。
- Webページをモバイル向けに最適化する
- ユーザーのニーズを徹底分析する
それでは、モバイルマーケティングにおける成功のポイントについてご説明しましょう。
Webページをモバイル向けに最適化する
スマホからWebページにアクセスした時、画面が見づらいようではコンバージョンに繋がりにくくなるでしょう。
したがって、Webページをモバイル向けに最適化させることで、スマホからアクセスされても見やすい画面表示になります。また、最適化させる際に画面が表示されるまでのスピードも重視しましょう。
いくら最適化されても表示速度が遅いとユーザーの離脱率が上がってしまいます。表示速度が早いほど離脱率も下がるため、コンバージョン率の増加が期待できるでしょう。
ユーザーのニーズを徹底分析する
モバイルマーケティングを行うにあたって、ユーザーのニーズを徹底分析することも大切です。
展開する製品やサービスに合わせてユーザーのターゲットを絞り込むことで、ユーザーにとって何がニーズになっているのか分析することができます。
性別や年齢層、趣味や職業、流行やトレンドなどの様々な観点から情報収集して徹底して分析することで、どのターゲット層に需要があるかが分かるでしょう。
モバイルマーケティングの主な成功事例
モバイルマーケティングの主な成功事例は、以下の通りです。
- 全日空
- ZOZOTOWN
それでは、モバイルマーケティングの主な成功事例についてご説明しましょう。
全日空
全日空のANA SKY MOBILEは、1999年に開設されました。
当時は航空券のチケット予約しかできませんでしたが、2001年からエンタメ系コンテンツを増やし、ユーザーの興味を惹くスタイルになりました。
そして2004年にはおサイフケータイにも対応し、航空券の購入やチェックインもできるようになるなど、どんどん利便性が増していきます。
現在ではスマホだけで座席指定やトラベルサポートも充実しているなど、幅広いサービス展開によって利便性の高さを確保しています。
ZOZOTOWN
ZOZOTOWNはモバイルサイトやアプリ、SNSなど様々なモバイルマーケティングを展開しており、操作性の高さが評判を高めています。
PCサイトと同じ操作感で商品の検索ができる他、ZOZOSUITを着用してZOZOTOWNの専用アプリから計測すると全身のサイズが採寸できる機能は非常に画期的です。
モバイルの特性を十二分に活かしたマーケティングだと言えるでしょう。
まとめ
モバイルマーケティングは今のスマホファースト時代において非常に画期的なマーケティングだと言えるでしょう。
モバイルの特性を十二分に活かしたマーケティングを主軸にすることで、自社製品やサービスを効率良く宣伝したり使いやすくしたりできます。
これからもモバイル市場は拡大し続けることが多いに予想されているため、まだモバイルマーケティングを行っていないなら、これを機に検討してみてはいかがでしょうか。
